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第24回 「空手教室」で教わったことⅡ

武道からみる青少年の成長リスクマネジメント

極真空手師範-東京本部長 杉原政則 著

地元小学校で道場とは別に週1回約1時間、空手教室を開催しています。
小学2年生から6年生まで50人から60人の子供が参加しています。
今年3月で第7期(7年目)を修了しました。
修了を前に、去る2017年2月7日にその教室で昇級試験を行いました。
内容は筆記と実技です。
特に杉原道場では「心体のありよう」を重視しますので、どれだけ道場訓を理解し日常生活に生かそうとしているのかを大切にしています。

小学生ですから本質的な「心体のありよう」をすぐに理解し実践することは難しいのですが、記憶に残し心に刻み、将来に生かせる根となってくれればよいと思っています。

選択問題の他に自由に記述する箇所がありますので、今回はその部分から抜粋いたします。
読みやすいようにひらがなを漢字に変えていますが、文章は基本的にそのままです。なるべく重複しないよう選択しています。

通常多くの方が想像するような空手はほぼ教えていません。
子供たちの学びの力には驚くばかりです。

■昇級試験より抜粋-「空手教室」で教わったこと

【問題4】 空手教室で教わったことを、どんなことでも自由に書きなさい。

小学2年生
・自分中心ではなく相手中心にする
・自分中心ではいけない、優しく触れる
・回転運動をしない
・美しい言葉を使います
・自分が主役ではなく剣が主役で動作する

小学3年生
・崩し技で手を緩めることを教わった。
・達人は事前に争いを封じている人
・運動はイメージしてから動く
・夢を持つことより志を立てる方が先
・力を込めずに風にのりゆるやかに攻撃すること
・自分には才能がないのではなく引き出せていないだけ

小学4年生
・武道は相手を尊重して一つとなる
・自分中心に動くのではなく相手と繋がって動くことが大事
・微笑みこそ最強

小学5年生
・自然の中のどんな小さなことにも感動する心が大切
・人間には必ず才能がある
・花が咲いていることや一つ一つに感動する
・どんな小さなことでも感動するということ
・目・口・手足や立場などあらゆるものを調和の為に使う
・大事なことは「自然体」であるということ
・正しさをふりかざさない
・相手よりも自分が先に動く

小学6年生
・力を込めて強くつかむより、優しく触れる方が強い。
・今まで自分中心だったけど相手中心になるような動作に少しづつ努力しています。
・やり手中心ではなく、受け手を大切に行動していきたい。
・勝敗後の姿勢を大切にしていきたい
・これからもっと相手を尊重できつようになりたい
・黙想を通じて心を静めたいと思う
・自分は一人ではなく何兆もの味方(体の細胞)がいるので命は大切
・人から攻められても自分にはたくさんの味方がいる(体の細胞)

一人の試験用紙を掲載します。
小学3年生です。

 

著者:杉原政則氏

極真空手3段
極真空手グループ事務局長
極真空手東京本部長
その他多数の武道経験を持つ
https://budo.tokyo/
http://karate-tezuka.net/
詳しいプロフィールはこちら

 

 

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