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  1. 外見リスクマネジメント
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第1回 外見リスクマネジメントとは?

2016年から執筆してきた「あの記者会見はこう見える~クライシスコミュニケーションの視点から」は、2021年3月をもちまして、満5年の連載を終えました。記者会見については、引き続き、ヤフー個人ニュース「記者会見や企業のリスクマネジメントに関する解説や分析」にて執筆していきますので、そちらをご覧ください。

ヤフーというより大きなメディアで発信の機会を得たのは、RMCAのコラムを長年執筆してきた実績の上に立っていることを実感しています。RMCAコラムで執筆機会を得たことを感謝すると共に継続してきた自分にもねぎらいの言葉をかけています。

1回目 外見リスクマネジメントとは?
新連載では、2015年にRMCAのプレスリリース上で提唱した「外見リスクマネジメント」について順次解説していきます。2018年に相馬事務局長と共にラーニングコンテンツとして作成した動画「外見リスクマネジメント基礎講座」や実践編を毎回内容に合わせてリンクします。対談形式で楽しめるようになっていますので、併せてご視聴ください。また、チャンネル登録をするとお勧め動画が順次表示されます。

外見リスクマネジメント基礎講座(RMCA共同企画 石川慶子MTチャンネルにて発信)
https://www.youtube.com/watch?v=QZj0FtWQ3iY&t=1s


初回は外見リスクマネジメント提唱の背景解説です。

企業におけるリスクマネジメントは組織的に取り組む必要がありますが、仕組みだけ作っても運用する個人のリスク感性がなければ形骸化してしまう。かといって、コンプライアンスを声高に叫んで、あれもだめ、これもだめ、これを守れ、では組織は硬直化し、雰囲気は暗くなってしまう。もう少し明るくリスクマネジメントをしたいと考えて提唱しているのが自分の外見を通してリスク感性を高める方法です。

企業広報の観点からも考えみましょう。売上が上がれば上がるほど期待の高まりとリスクは増大します。同様に人は社内外での地位が上がれば上がるほど周囲からの期待は高まり、その期待に応えていない外見は信頼を失墜します。どう見えるのか、を考えずに自分の気分や考えのみで演出をすると評判を落としてしまいます。

ネットや動画配信の普及によって、企業の代表者や社員のメディアへの露出は増えつつあります。カメラフレームの中で「どう見えるか」は重要なポイントになります。演出にはより気を使わないといけませんが、服装、ヘアメイク、姿勢や態度、表情など、自分が思い描いている姿と現実の姿にギャップを感じた経験はないでしょうか。

広報コンサルタントとして私は経営者や現場責任者メディアの取材設定をする仕事を日常的にしていますが、「説明の中身は素晴らしいのに、外見と一致していない。もったいない」と感じた時には、カメラを通して自分を客観視する訓練「メディアトレーニング」を提案しています。ビデオレビューでご自身がどう見えるか感想を聞くと、やはり発言の中身よりも「表情が怖い」「姿勢が悪い、手の動きが気になる」といった見え方への課題を指摘する方が多いのです。

私自身を振り返ってみても、服装や壇上での足の揃え方に不安がありました。広報の仕事では黒子になることが多くても、講師活動、テレビでの解説、ネット動画、地元でのPTA、教育委員といった立場で人前に立つことが増えていたからです。しかし、自己嫌悪に陥っている暇はありません、即行動が私のモットー。周囲にプロフェッショナルがいましたので行動を開始しました。

私が取り組んだ変革は、公式感ある装いについて学び、自分らしい服装をすること、歩き方を変えて優雅さを身につけること、筋トレで肉体を引き締めること、発声練習で声に艶を作ること、髪型とメイクにトレンドを取り入れることです。

すぐに周囲からの評判が高まり、成果を実感したので、15年3月に「外見リスクマネジメント」を提唱することにしました。もちろん、当協会理事らにも体験をする機会を提供し、徐々にではありますが浸透していきました。私が外見リスクマネジメントを提唱した時には当惑していた理事も面白がって受け入れてくれるようになりました。その様子も本コラムで紹介したいと思います。

本題に戻りましょう。「外見リスクマネジメント」は、自分がこう見えたいと思っている姿と実際に見えている姿にギャップがある状態をリスクと考え、そのギャップを埋めるマネジメントです。進め方は、リスクマネジメントの国際規格ISO31000のフレームワークを使っています。日本広報学会にて先行研究や調査も行い蓄積してきた知見も含めて体系化してきました。リスクのイタリア語源説は「risicare(リスカイア)」であり、「勇気をもって試みる」という意味です。「運命ではなく自ら選択できる」と受け止めると外見リスクにも前向きに取り組めるのではないでしょうか。

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