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第30回 BCM構築のヒント その2

前回、「BCM構築のヒント」ということで大まかな説明をさせていただきました。
今回は、BCM構築に必要なプロセスについて詳しく説明させて頂きたいと思います。

プロセス1、「立ち上げプロセス」
BCMを立ち上げる際、一番最初にやらなければならないことは、
BCMを構築、管理する人材、もしくはチームを編成しなければなりません。
このチームが中心となりBCMの構築を進めていきます。
任命されたBCM業務に従事するチームは以下の事項を実施する必要があります。

・BCMの構築プロセス及びプログラムの策定
・BCMライフサイクルにおける各段階の取り組み方法の決定
・組織における適切なBCM活動を実施し管理する。
・事業継続にかかわる予算を管理する
・BCMプログラム文書を維持する
・同業他社におけるBCMの取り組み、実施状況を調査し自社との違いを見る。

代表的なものは以上ですが、じしゃにおいて必要と思われることがあれば追加していただければと思います。

プロセス2、「BCMライフサイクルの初期段階構築についての計画、調整。」
① 組織の理解
「組織の理解」とは組織の目的が何であるか、機能的にどのように動くか
事業における環境的制約条件は何かについて組織を見直すBCMライフサイクルを検討する実務です。収集された情報に基づき、組織が事業中断によって致命的な損害を受けることが無いようにするため、どのように対応するのが最もよいかを決定しなければなりません。

② BCM戦略の決定
「BCM戦略の決定」は、いくつかのBCM戦略がある中でどの戦略が自社のBCM方針や組織の要求に合致するかを決定し、可能な選択肢から戦術レベルの対応を選ぶ実務です。前述した「組織の理解」で得られた分析結果をもとにして、復旧・継続の選択肢を特定し、決定する。損失によって組織の存続が危うくなる前に中断後も活動し続けることができるようになる。

③ BCM対応の開発及び導入
事業継続計画一式を策定するプロセスを通じて合意された戦略を導入する実務である。この段階で取り上げられる様々な計画の目的は、発生原因が何であれ事業の中断を管理し通常の事業プロセスを再開するのに必要な行動及び経営資源を可能な限り特定することである。

④ 演習、維持及びレビュー
まずは、演習(訓練)のプログラムを策定する必要があります。注意点は次の3つ

・計画内のすべての情報が検証されている事
・すべての計画が実地で演習されている事
・すべての要員(代表者を含む)が演習を実施すること

BCMの能力は、演習を実施するまでは信頼性があるとは言えない。演習プログラムでは事業中断を最小限に抑えつつビジネス上の効果を最大限に狙うことが望ましい。事業全体の中断を回避しつつ、一定期間内に計画のすべての側面と要員について確実に演習が行えるよう。計画的な演習プログラムが必要です。

レビューについてやらなければいけないことは、
代表者と演習によって発見された弱点個所について議論すること。
次の演習に備え適切なタイプの演習を決定する。
追加の演習が必要な活動を特定する。
全体を通じてすべての要員が演習に参加できるよう、演習の時間予定表を組む。以上のことが必要になります。
演習プログラムは、BCM戦略の様々な要素を演習するために、適切な項目を含まなければいけません。

例えば、
・設備は機能するか。
・手順は正しいかどうか。
・演習手順は論理的に整合性がとれているか。
・演習手順は目標復旧時間を達成しているか。
・適切な要員が関与し、その要員は必要なスキル、権限及び経験を擁しているか。などです。

演習は、技術テスト、図上机上演習、実地演習など様々な形態で実施することができます。どれだけ立派なBCMやBCPが策定されていたとしても確実で現実的な一連の演習を行うことでしか見えてこない課題や前提条件が明らかになります。
危機対応に必要不可欠な知識の体得にもつながるものであることから演習に費やす時間や経営資源は、非常に大事な部分と言えるでしょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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