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  1. 普遍的リスク対策 乙守栄一
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第53回新コロナウイルスから本質を捉える

2020年3月末、新コロナウイルス騒動も国内において、猛威を振るっています。このコロナウイルス、発症までに日を要すること、または無症状のまま、人に感染させてしまう可能性があるなど、対策にもこれを行なえば確実に大丈夫、ということが言えない状況となっています。海外においては、ロックダウンも当たり前に行われているなど、コロナウイルス感染の抑え込みに躍起になっています。ロックダウンの期間が長引くほど、経済への影響は顕著になり、生活にも深刻なダメージを与えます。

今、不要不急の外出抑制が大都市を中心に各都道府県から出ています。この本質をどれだけの人が捉えているでしょうか。仮に自分自身が罹患者である可能性を鑑み、感染を助長する行動を自粛する、という本質を。三つの禁止事項「密室」「密接」「密集」を避けることの意味は、自分自身が罹患していた場合に他の人へ感染させない、他人が感染していた場合は自分が罹患する可能性を高める場所へ出向かない、この二つの意味合いのあることを知ることがセルフリスクマネジメントに通じます。

目に見えないウイルス、疎らな症状であるウイルス、長期戦を強いられるウイルス、こういう厄介なウイルス対策に対して何が大事か?その本質は人命が第一、ということです。罹患者が増え、医療崩壊を起こさないレベルに抑え込み、新コロナウイルス以外の重篤患者にも派生した影響を及ぼさないことです。ただ、新コロナウイルス感染が一定収束した後、多大な影響を受けた経済がどの程度、問題点を孕んでいるか、二重苦に苛まれることは想定されます。今こそ、第一義として日本独自のバランス政策に国民一丸となることが求められます。

本質を捉えることの大切さ、それはここぞという時のベクトルを合わせるためです。この本質を捉えるためには、何をすべきか。得られた問題点、そこから洗い出された課題を抽出し、リスクの発生確率を抑えるための対策を定め、確実に実行することです。

本質を捉える力、それは抽象化することです。自分が持っている経験値や知識を抽象化し、それを汎用的に利用できるレベルに高めることです。ここで重要な要素は考える力の要素として、経験値が入っていることです。経験値は共感を呼びます。似た事象に遭遇したことで、再び酷似な事象と出会ったときに生じる共感、これは行動を促します。本質を捉えることの要点、考える力の深さにも比例します。

フェイクニュースかどうかもわからず、二次情報、三次情報を鵜呑みにし、それをあたかも正しいかの如く、信じ切ってしまうことの危うさは如何ほどでしょうか。正しくない情報をそのまま信じ、行動してしまうことを、この新コロナウイルス対策に置き換えたとき、どれほど危険なことに繋がるでしょうか。容易に想像できることでしょう。

メディアの露出に惑わされる、インターネットの偏った情報を信じ切ってしまう、このような人がいた場合、どれほど日頃から“自分”という主体を持っていない生活をしているか、如実に現れます。

2020年4月から小学校からはプログラミング教育が必須となります。ICT、AI、ビッグデータ等、日本が世界から見た場合、決して先進国とは言えない状況であることから、追い付け追い越せの施策であることは間違いありません。しかしながら、このプログラミング教育の目的の根底は、小さいころから考える力を身に付けるための重要な訓練の要素が備えられています。人手不足の中、ロボットが各局面で活躍する時代はそう遠い時期ではないタイミングで必ずやってきます。

有事においてはマニュアル通りには手を打てません。マニュアルは平時の決まった作業でしか役立ちません。今回の新コロナウイルスは本質を捉えられているか、自分としてはどういう立場で何をすればよいかを考え、一人ひとりが明確に役割と立ち位置を定め、実行に移す良い機会だと考えられます。想定通りに行かないことの方が普通です。不確実な事象に対して、臨機応変に判断してどのように立ち向かうか、これこそ本質を捉え、まい進する、これがリスクマネジメントにおいても要諦として利用できるものではないでしょうか。

以上

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