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  1. 普遍的リスク対策 乙守栄一
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第61回 同調圧力が産み出す脅威

同調圧力とはどういうことを指すでしょうか?靡いている世間、大勢の流れにあなたも合わさないといけない、という無言の圧力と言っても過言ではないと感じます。今まさに、withコロナの最中、このことが日本において発生しています。

時代を遡ること、二二六事件の発生した昭和11年、皇道派の影響を受けた陸軍青年将校が1500名近くの下士官・兵を率いてクーデター未遂事件を引き起こしました。この未遂事件が発端となり、一気に戦時体制下が進み、自由が抑制されていきました。大東亜戦争へと突入せざるを得なくなり、国内は“お国のため、陛下のため”という風潮が作り上げられていきました。世論が一挙に靡き、その後、カタカナ・英語は使用禁止、金属供出、赤紙、勤労奉仕、食料の配給制へと、暗く、将来を見通せない時代となっていきました。これらに反すれば非国民と蔑まれ、ムラ八分は然ることながら、事が特高警察の手に及ぶようなことになれば逮捕・厳罰に処せられる時代でした。これも一種の同調圧力でした。

今、コロナ渦において、この戦前のような状態に陥っているということです。自粛警察、帰省警察、マスク警察等、何処からともなく湧いてきた自警団組織のような人が至る所に出没してきています。これこそ、危惧すべき同調圧力そのものです。

では、この根源となっているものは何でしょうか?その正体は世間に影響を与える人であり、実態です。インフルエンサーという表現もされます。コロナ渦においていえば、専門家委員会、その意見を採用する政府要人であり、メディアと云えます。しかしながら、Covid-19という新型コロナウイルスの実態がわからない中、専門家委員会と云えども、Factがない中、想像でしか発言できず、何が真実かわからない段階で堂々と“事実”を作り上げてしまいました。時期が経つに連れ、新型コロナウイルスの実態が掴めてきたところで、先に言った意見を撤回できず、そのまま採用し、誤用が新たな誤用を産み出し、次から次へと情報の届く末端においては、乖離した状態に捨て置かれてしまったということです。

インフルエンサーが言うから間違いないだろう、という極めて薄い根拠で、作り上げられた“事実”(情報)を日々念仏のように唱えられ、晒されている状況では、日本国民は冷静な判断ができない状況下に置かれています。

戦争下に突入しているかいないかの違いはありますが、まさにこの二二六事件の状況と酷似していると言わざるを得ません。同調圧力はポリティカルコレクト(ポリコレ)という現象が行き過ぎた状況下で発生すると言われています。あらゆる差別をなくそう、というこの概念こそ、過剰な行き過ぎが産み出す破滅へのシナリオ、着々と進んでいる状況下が読み取れます。

Go to キャンペーンにより経済活性化を謳いつつ、一方では医療機関崩壊を防ぐための活動自粛要請という真逆の動きに、正直日本国民は混乱しています。メディアはこの混乱を常識はずれな行動様式として提言している始末です。冷静さを欠いた日本国民が巷にあふれている中で、これが危うい同調圧力を産み出しています。こうなると、いわんや真実がどうあれ、世の動きは変えられません。よほど強力なトップダウンの強制力なり、破壊的な外的な力なりが働かない限り、同調圧力は緩める術を知りません。

見えない不安は真実を見る目を失っているからに過ぎません。少なくとも個人レベル、もしくは自組織だけは誤った方向に向けさせないための手立ては少なからず自由主義の日本においては許されています。日本の法律的な緩さもここぞとばかり、まだ脅威のレベルを緩める一つの好条件になるでしょう。

必ずや途轍もない世界恐慌は訪れることでしょう。グローバル下に置かれた日本ならばこの波を被らないわけにはいきません。一人ひとり、一社一社は目先のことしか見なくなりました。メディアであれば視聴率を上げることだけ、スポンサー企業の顔色を窺ったコメントをコメンテータへ強いるなど、下手な統制を引いています。ただただ、今後の時代の中心を担うミレニアル世代の人までも、今のコロナ渦に巻き込まれ、日々の暮らしをどうするかを強いられている有様では、同調圧力に流されてしまわざるを得ないでしょう。正直、今は自分を見失わず、自己の頭において“真実(FACT情報)”を抑え、そういう人たちの間でコミュニティを形成し、不安を不安でなくす、まずはここからスタートすることが必要です。安心・安全な暮らしを取り戻すためにも、同調圧力を避けるリスクマネジメントが必要ですが、皆様の置かれた状況は如何でしょうか。このような不安定な時期だからこそ、冷静に見つめなおしてみる良い機会かと考えます。

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