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  1. 産業法務の視点から 平川博
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第78回 違法建築の類型

1.重大事件
(1)構造計算書偽造問題
①姉歯事件
違法建築が重大な社会問題に発展した最初の事件は、「構造計算書偽造問題」ですが、姉歯建築設計事務所が構造計算書を偽造していたことが発覚したことが端緒となったことから、当初は「姉歯事件」と呼ばれていました。この事件の概要について、平成17年12月6日に官邸2階小ホールで開催された「構造計算書偽造問題に関する関係閣僚による会合」で提出された「構造計算書偽造問題について」(資料1)と題する資料では、以下のように記載されています。
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1.経緯
① 国土交通大臣指定の指定確認検査機関(イーホームズ㈱)から建築確認に必要な構造計算書の偽装の可能性についての報告を受け、10月28日から国土交通省において調査を進めてきた。
その結果、11月16日までに、5棟について、
・偽装が事実であること
・偽装された構造計算書にもとづき建築された場合、耐震性に大きな問題があるおそれがあること
が判明した。
② 構造計算書の偽装を行ったのは姉歯建築設計事務所。姉歯建築設計事務所の元請けの建築設計事務所や、その設計をもとに建築確認をしたイーホームズ㈱等におけるチェックにおいても偽装であることが見過ごされ、建築がなされた。
2.偽装の確認された物件数等
① 千葉県による姉歯建築設計事務所への立入調査により、平成8年から現在までに、同事務所が手がけた物件が208物件であることが確認されている。
千葉県から各都府県に通知し、現在、物件所在地の特定行政庁において偽装の有無と安全性の確認を行っているところ。
② 11月21日までの時点で、東京都、千葉県及び神奈川県に所在する21物件(マンション20物件、ホテル1物件)で構造計算書の偽装が確認された。
また、12月5日18:00現在、新たに36件(マンション5物件、戸建住宅3物件、ホテル28物件)で偽装が確認されており、偽装物件は合計57物件となっている(うち竣工済は、マンション17物件、戸建住宅3物件、ホテル26物件)。
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(https://www.mlit.go.jp/kisha/kisha05/07/071206/02.pdf)

②アパホテル耐震偽造問題
その後、2年もしない内に、アパホテルでも同様の耐震偽造問題が起きました。この事件について、朝日新聞HPの「アパホテルで耐震偽装 京都の2棟、使用禁止に」(2007年01月25日13時04分配信)と題する記事では、以下のように報じられています。
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国土交通省は25日、分譲マンションやホテルを展開する「アパグループ」の京都市内のホテル2棟で耐震強度不足が見つかったと発表した。京都市は2棟とも強度偽装があったとみている。同市によると、構造設計を担当した建築士は、うち1棟について構造計算書の改ざんを認めたとしているが、建築士は朝日新聞の取材に強度偽装を否定した。耐震強度は基準の1に対し0.71と0.79で、いずれも改修工事が必要。京都市は、2棟の使用禁止を勧告した。国交省はこの建築士の関与した建物168件の調査を15都道府県の関係自治体に求めるとともに、免許取り消しも含めた建築士の処分を検討する。…(中略)…
昨年6月に水落建築士が担当した埼玉、千葉県のマンションで構造計算書の差し替えが判明したことから、同省が関係自治体に関与した42物件のサンプル調査を求めたところ、京都市のホテル2棟で耐震強度不足が判明したという。
同市の調べによると、「京都駅前」の構造計算書には意図的に改ざんした個所があり、「堀川通」の構造計算書には設計図との不整合があったとされる。同市が水落建築士から聞き取りをしたところ、「京都駅前」での偽装を認めたという。
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(http://www.asahi.com/special/051118/TKY200701250175.html)

(2)横浜マンション傾き事件
「てつまぐ」というサイトの「【基礎杭工事問題】横浜マンション傾き事件について原因や業界の構造について解説」(2020年7月12日掲示[2021年4月7日更新])と題する記事では、「横浜のマンション傾き事件の概要」という見出しの下に、以下のように記載されています。
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マンション傾き事件は、2014年横浜市都筑区にある大型ショッピングモール『ららぽーと横浜』に隣接している『パークシティLaLa横浜』で発覚しました。
三井不動産レジデンシャルが販売した全4棟705戸の分譲マンションのうち…(中略)…1棟が傾き、手摺りに2センチのずれ、50本の杭のうち8本が強固な地盤(支持層)に達していなかったことが判明しました。
そして横浜市、国土交通省は販売主の三井不動産レジデンシャルと施工元請けの三井住友建設に原因の調査を依頼。
その結果、三井住友建設の二次下請けになる旭化成建材が杭打ち施工に必要な地盤データに他のデータを流用していたことがわかりました。
ひどいことに旭化成建材のデータ流用はこの『パークシティLaLa横浜』だけにとどまらず、全国で約300件、杭のデータ偽装の疑いがあり、50人近くの現場責任者の関与が判明しています。
つまり、データ流用が既製コンクリートぐい業界で広く行われていたことも判明しました。
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(https://tetsumag.com/2020/07/12/横浜マンション傾き事件【基礎杭工事問題の原因/)

(3)免震ゴム性能偽装問題
日本経済新聞HPの「東洋ゴムに激震 免震ゴム偽装問題」(2015年6月24日 18:00配信)と題する記事では、以下のように報じられています。
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東洋ゴム工業の免震ゴム性能偽装問題は、山本卓司社長ら代表取締役3人を含む生え抜きの取締役5人全員が引責辞任する事態に発展した。同社の主力は自動車用タイヤの生産・販売で、建物を地震の揺れから守る免震ゴムは経営多角化の一環で生まれた事業だ。…(中略)…
東洋ゴムの開発担当者は納期のプレッシャーから試作品のデータを改ざんしたとされ、少なくとも06~11年に計3回、大臣認定を不正に取得していた。…(中略)…
性能基準を満たさないか、データがないため性能を判定できない同社の免震ゴムを使った病院やマンション、自治体の庁舎などは全国で154棟に上ることが判明している。
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(https://www.nikkei.com/article/DGXZZO88412840T20C15A600000)

(4)レオパレス21不正建築事件
日本経済新聞HPの「レオパレス21、新たに1300棟で不備 建築基準法違反」(2019年2月7日16:39配信)と題する記事では、以下のように報じられています。
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レオパレス21は7日、建築基準法違反などの疑いがあるアパートが最大で1300棟見つかったと発表した。遮音性の基準を満たさない部材を使っていたり、仕様と異なる防火構造の部材を使っていたりした。同社は昨年5月にも「界壁」と呼ばれる部材が未設置だった問題が発覚したが、さらに施工不良の物件数が拡大した格好だ。
建築基準法違反に該当する物件は、1996~2001年に手がけた物件で、設計図では「グラスウール」という断熱材を使うとしていたが、実際には「発泡ウレタン」を充填したパネルを使用していた。共同住宅の界壁に求められる遮音性を満たさない可能性があり、1都15県にある一部の物件が該当する。
これとは別に、防火性を満たさない物件も確認された。共同住宅の外壁には建築基準法で、準耐火構造か防火構造の仕様が求められているが、別の部材を使用したり、構造上の基準を満たしていなかったりした。
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(https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41020290X00C19A2000000/)

(5)大和ハウス不適合住宅事件
日本経済新聞HPの「大和ハウスの不適合住宅、倍の4000棟に」(2019年6月18日15:58配信[2019年6月18日18:59更新])と題する記事では、以下のように報じられています。
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大和ハウス工業は18日、国の認定を取得していない基礎を使った賃貸アパートや戸建て住宅が、新たに約1900棟見つかったと発表した。不適切物件は従来の公表数から倍増し、約4千棟になった。…(中略)…
井敬一社長が記者会見し、「申し訳ない。システムの不備とはいえ精査が行き届かなかった」と陳謝した。4月に不適切な物件2000棟超があると公表したが、対象物件を抽出する方法に不備があったという。再調査した結果、不適切物件は合計で3955棟になった。…(中略)…
同日、外部調査委員会がまとめた最終報告書も発表した。調査委は問題が起こった原因として、設計者に国の認定制度を守らせる体制が整っていないうえ、本社と現場の情報共有が不足していたなどと指摘した。
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(https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46243760Y9A610C1000000/)

(6)アパート外段崩落死事故
①第1報
東京新聞HP(TOKYO WEB)の「東京・八王子のアパート階段崩落死事故 2時間前に木製部品の一部が落下、管理人が補修」 (2021年4月23日14時00分配信)と題する記事では、以下のように報じられています。
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東京都八王子市南新町のアパートで、2階につながる外階段の一部が崩れて住民の女性が転落死した事故で、事故の2時間前、崩落した鉄製階段の接ぎ目に使われていた木製部品が一部落下しているのを、管理人が確認していたことが捜査関係者の話で分かった。…(中略)…
17「日午後2時すぎ、3階に住む無職大手里美さん(58)が階段を上っていた際、踊り場から2階につながる部分が崩落。大手さんは約2メートル下に転落して頭を強く打ち、外傷性脳挫傷で搬送先の病院で死亡した。
捜査関係者によると、管理人はこの約2時間前、別の住人から「階段の部品が落下している」と連絡を受け、近くのホームセンターで木材を購入して補修した。落下した木製の部品は腐食していたとみられており、同庁は階段崩落との関連を調べる。
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(https://www.tokyo-np.co.jp/article/99992)

②第2報
東京新聞HP(TOKYO WEB)の「八王子アパート階段、設計と異なる木造で施工 防水加工不十分で腐食、崩落か」 (2021年4月24日06時00分配信)と題する記事では、以下のように報じられています。
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東京都八王子市南新町のアパートで外階段の一部が崩落し、住民の女性が死亡した事故で、階段が当初の設計と異なる形で施工されていたことが、関係者などへの取材で分かった。…(中略)…
関係者らによると、アパートは木造3階建てで2013年に完工。当初の設計では、建物と外階段を覆う外壁を木造で仕上げた後、吹き抜け構造になった残りの空間に鉄骨の階段を施工する計画だった。だが、実際は踊り場などが木材などで造られ、そこに鉄製階段が取り付けられていた。
捜査関係者によると、鉄製階段はL字形の金属部品と溶接され、建物の木材部分には1カ所3本のビスで固定されていた。階段のつなぎ目や踊り場内部の木材は腐食していたという。
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(https://www.tokyo-np.co.jp/article/100137)

③第3報
東京新聞HP(TOKYO WEB)の「2都県6棟で階段の劣化確認 東京・八王子の崩落事故で国交省」 (2021年5月14日10時56分[共同通信])と題する記事では、以下のように報じられています。
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東京都八王子市でアパートの外階段が崩れて女性が転落死した事故に関連し、赤羽一嘉国土交通相は14日、施工した「則武地所」(相模原市)の手掛けた東京都と神奈川県の物件計166棟のうち、少なくとも6棟で階段の木材の劣化が見つかったと明らかにした。
所在地は、東京都八王子市が5棟、神奈川県厚木市が1棟。事故が起きた物件は含まれない。…(中略)…
交省は物件がある自治体に対し、5月末までに点検結果を報告するよう要請。警視庁は則武地所の施工に問題がなかったかどうかを調べている。
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(https://www.tokyo-np.co.jp/article/104146?rct=national)

2.違法建築の類型
(1)建ぺい率・容積率オーバー
「不動産売却バイブル」というサイトの「【建築士が解説】建ぺい率・容積率オーバーの違反建築物は売却できる?」(2020年3月更新)と題するウェブページでは、以下のように記載されています。
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古い家屋の中には、建ぺい率や容積率の制限をオーバーしているものがあります。
建ぺい率、容積率をオーバーしている物件は
・違反建築物
・既存不適格建築物
のいずれかに該当します。
1971年以降、各地で建ぺい率や容積率の都市計画決定が始まりました。この指定以前に建築された建物で制限をオーバーしているものが、既存不適格建築物です。既存不適格建築物は、現行の制限を適用しないとされていますから、増築や大規模な模様替えを行わない限り、適法な建築物として存在することが可能です。…(中略)…
■違反でオーバーしている建物は売却が厳しい
制限をオーバーしている理由として、残念ながら違反によるものがあります。違反建築物には時効がないため、役所の位置づけとしては「是正指導中」という認識になるのです。…(中略)…しかも、違反建物を購入した場合、違反の是正義務は、新しい所有者にも発生します。…(中略)…
違反の事実を知りながら、わざわざ現金で建物を購入する人は、通常想定できませんから、違反で制限をオーバーしている建物は、まず売却できないと考えた方がいいでしょう。
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(https://www.ieuri.com/bible/sell-knowledge/1261/)

(2)建築確認違反
①無確認建築
堀口建築設計HPの「コラム」というカテ中、「罰則規定について」(2019.10.28掲示)と題する記事では、以下のように記載されています。
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■ケース1
確認申請を出さずに工事をした建物について、県からの視察が入り、工事を停止するように言われた場合。

このまま無視して施工を続けると、建築基準法第9条第1項の違反により、命令に違反したものは、同法第98条第1項の規定により、3年以下の懲役又は3000万円以下の罰金に処される恐れがあります。
対象者は、「命令に違反したもの」なので、施主及び施工者に施工の停止命令が出ていれば、対象は施主及び施工者となります。…(中略)…
■ケース2
確認申請の提出が必要にも拘らず、提出しなかった場合。(第6条第1項の規定に違反)

建築基準法第99条1号の規定により、違反した者は、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処される恐れがあります。
違反した者とは、確認申請の提出者であり、建築主(施主)のことです。
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(https://horiguchi-sekkei.com/columm/2118/)

②建築確認後の無断変更
「SUUMO(スーモ)」というサイトの「建築確認って何をすればいいの? 建築確認済証と建築確認申請書の違いは?」と題するウェブページでは、「建築確認の後は何も変更できない?」という見出しの下に、以下のように起債されています。
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建築確認を申請したら、間取りも設備も基本的に変更はできません。間取りを変えれば耐震性能を改めて計算し直さなければなりませんし、窓を増やしたり減らしたりすれば採光も再計算が必要です。建築確認が行われた後に、判断の基になる住宅の性能が異なることになりますから、申請内容が虚偽になってしまいます。
どうしても変更したい場合は「計画変更の申請」を行うことになりますが、その場合、建築基準法に適合しているか改めて確認してもらうことになるため、確認が終わるまでは工事をすることができません。完成が遅くなるのはもちろん、工期が延びることによって人件費等余計な費用もかかります。

ただし「塗り壁をクロスに変える」「コンセントの位置を変更する」といった程度のものなら、計画変更の申請ではなく、あとでまとめて軽微な変更として申請することも可能です。どこまで「軽微」で済まされるかはケース・バイ・ケースですから、基本は変更できないと心得て、どうしても変えたい場合は設計事務所や施工会社に聞いてみましょう。
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(https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/chumon/c_knowhow/kenchikukakunin/#tboc4)

(3)違法増築
「ズバット」というサイトの「増改築で家が違法建築に!?知っておきたい建築基準法」(ガイド:下玉利尚明[タンクフル代表取締役])と題するウェブページでは、「増改築による建築基準法違反に注意!」という見出しの下に、以下のように記載されています。
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住宅の建築基準法の違反は、新築より、増改築のときに起こりやすくなっています。建物を建てるときは、着工前に法律に違反していないか、建築確認という審査が行われますが、増改築する床面積が10平方メートル以下の場合は必要ありません(防火地域、準防火地域外の場合)。
そのため、小さな増改築を繰り返した結果、意図せず建ぺい率や容積率の上限を超えてしまうことがあります。違法建築のつもりはなかったとしても、建築基準法違反が判明すると、自治体から取り壊し命令を受ける可能性があるのです。
また、道路が拡張する様子がないからと、みなし道路のセットバック【引用者註:幅が4メートルの未満の接面道路を拡張するために建物の位置を後退させた敷地】の領域に、勝手に増築するのも建築基準法違反となります。
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(https://www.zba.jp/hikkoshi/cont/column-20170519/)

(4)無断用途変更
㈱CABON(建設業者)HPの「用途変更・リノベーションブログ」というカテ中、「用途変更の確認申請はなぜ必要? 進め方の注意点を解説」と題するウェブページでは、以下のように記載されています。
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今回は、「用途変更の建築確認申請」の重要性について解説します。用途変更の手続きにかかる費用は、内容や依頼先によって異なり、数十万円~数百万円と幅があります。高い時は費用を惜しみ、用途変更をせずにお店を構えてしまう人も…。
しかし、建築基準法では、必要があるにもかかわらず確認申請をしなかった場合、建築所有者に対し、最大で懲役3年以下または300万以下の罰金(建物所有者が法人の場合は1億円以下の罰金)が科せられる定めがあります。さらに、お客様からの信頼も失うことになるのです。

■用途変更は、建物の使い道を変える時に必要
用途変更とは、建物の使い道を変えるための手続きを指します。たとえば、新築の時は「事務所」として用途を申請していた建物があるとしましょう。この建物を改装してコンビニにしたい時は、用途が「物販店」に変わってしまうため、用途変更を申請する必要があります。さらに、そのコンビニをラーメン屋にしたい時は、「飲食店」に用途変更しなければならないのです。
では、なぜ用途変更をする必要があるのでしょうか? それは、建物を安全に使うための基準が、建物の用途によって異なるからです。劇場やホテルといった多くの人が集まる建物なら、それに見合った避難通路を用意しなければなりません。また、適切な採光や換気などの機能も求められるでしょう。利用者の安全を守るためにも、用途変更は不可欠なのです。
ただし、あらゆるケースで用途変更手続きが必要になるわけではありません。用途変更の確認申請をしなければならない第一の条件は、変更先が「特殊建築物」であることです。特殊建築物としては、飲食店や物販店、病院、学校、映画館、図書館、ホテルなどが挙げられます。その上で、用途変更をする面積が200㎡を超えていた場合に、手続きが必要になるのです。
一方、例外もあります。「劇場→映画館」「図書館→美術館」のようなケースは「類似用途間への変更」とみなされ、確認申請が必要ありません。他にも、細かいルールはいろいろあります。建物の使い道を変えるには、このように複雑な条件をクリアしなければならないのです。
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(https://cabon.co.jp/blog/column/109043#)

(5)採光不良
「大家の味方」というサイトの「物件重要チェック」というカテ中、「違法建築のチェック1」と題するウェブページでは、「採光不良」という見出しの下に、以下のように記載されています。
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建築基準法では、一定の環境を保つために居室面積の1/7以上の採光に必要な開口部、つまり窓の設置が義務付けられています。
採光というと一般的な認識としては「日当たり」をイメージするかと思いますが、建築基準法における採光とは「天空光」のことを指し、直射日光以外の光のことを意味する点に注意が必要です。有効採光面積を算出するためには複雑な計算をしなければならないため、開口部の不足が疑われる物件については、建築士に確認をしてもらう必要があります。
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(https://www.ooya-mikata.com/investigation/building_violation1.html)

(6)欠陥住宅
①要因
「住宅サポート建築研究所」というサイトの「欠陥住宅・手抜き工事対策」と題するウェブページでは、「欠陥住宅はなぜ起きるのか?」という見出しの下に、以下のように記載されています。
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欠陥住宅や手抜き工事が起こる要因は大きくわけて、発注形態による問題(コストの圧迫・監理体制の弱体)と技術力不足による問題が考えられます。…(中略)…どちらかと言えば造り手側(設計者・施工者・職人さん)の無知や軽率な対応から発生する方が多いのではないかと思います。
また、一般の方には解りにくい構造関係や下地材で、利益確保のための手抜き工事がまだまだ横行し、将来 欠陥住宅につながったり、地震などの震災に耐えられない不安定な建物や耐久性のない建物になったり、安心することはできません。
また、役所や民間の検査機構の検査もあまく、うわべだけの検査で合格しているのが実情です。
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(http://www.house-support.net/kekkan/kekkan.htm)

②症状
引き続き「住宅サポート建築研究所」というサイトの「欠陥住宅・手抜き工事対策」と題するウェブページで「欠陥の症状・原因と対策」という見出しの下に記載されている症状と原因を摘記すると、以下のようになります。
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1.地盤沈下
【症状】建物の傾き、基礎・外壁・内壁の亀裂、建具の開閉に支障、床の傾斜
【原因】軟弱地盤(地盤調査の未対応、地盤補強の判断ミス)
2.雨漏り
【症状】サッシ・換気扇・トップライトなどの開口部からの雨漏り
下屋と外壁の取り合い部などからの雨漏り
バルコニー廻りからの雨漏りなど
【原因】施工不良
無理な設計
3.建物の揺れ
【症状】歩行・風などによる建物のゆれ
【原因】剛性不足
4.結露
【症状】北面の押入れなどに表面結露
壁体内結露
サッシ廻りなどの開口部廻りの表面結露
【原因】断熱不足、通気不足、換気不足、気密性不足、材料の選定不良、断熱材の施工ミス
5.シックハウス問題
【症状】化学物資による臭気、めまい・吐き気などの体調不良
【原因】化学物質を含んだ建材等の多用
6.床のたわみ
【症状】床の傾斜、床材フローリング等の目違い(段差)・亀裂
下階天井の垂れ及び暴れ
【原因】梁・大引の寸法不足、梁・大引の乾燥収縮等の暴れ
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(前同)
3.結語
違法な建築物の倒壊や火災により多数の死者や甚大な損害が発生しているのに、違法建築が後を絶ちません。このような負の連鎖を断ち切るために、産官学が連携して、法令遵守の推進と監視体制の強化を図ることが望まれます。

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