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第35回 デマを拡散しただけで罪に?

最新ネット風評ニュース

ソルナ株式会社

はじめに

大きな事件や事故があった際に、その出来事についてより知りたいと思うのはごく自然なことです。
そして、まだ知られていない情報を知った時に「みんなに教えてあげたい」、と思うことも自然なことです。

しかし、興味本位で、よかれと思って…と広めてしまった情報が実はデマであったとしたら…?
今回は現代のネット社会でのデマ拡散の危険性について、実際に起こった事件から学びたいと思います。

昨年の6月に東名高速道路で「あおり運転」が原因で起きた死亡事故。この事故は一家のうち両親が亡くなってしまい、さらにその原因が悪質なあおり運転だったことで連日ニュースでも大きく取り上げられ、いまだに人々の記憶に残っている重大事故でした。
その注目度の高さから、SNSや掲示板などインターネット上でも盛んに話題となり、事件を起こした被告の名前や、居住地、働いていた職種などの報道されたキーワードから被告に関する情報を探し出そうとする人々が出てきました。
その中で、北九州市の建設会社が被告と同じ名前や職種であったことから「被告の父親が経営し、被告も勤務していた会社だ」というデマが一気に広まりました。
デマを信じてしまった人達によって、この建設会社には嫌がらせの電話が殺到し業務に支障が出たり、安全の為に休業にしたりといった事態になってしまいました。

警察は名誉棄損容疑で捜査を行い、今年3月、今回のデマ拡散に関与した疑いのある11人を特定しました。そして被害を受けた建設会社が告訴状を警察に提出したことで警察では容疑が固まり次第この11人を立件していく方針だということです。
デマ拡散に関与した11人がどのような行動でデマ拡散をしてしまったのかは不明ですが、つまり「実際にデマを発信した本人ではなく、興味本位でデマを広めてしまっただけでも罪に問われる」という事実が分かります。

デマ拡散をしないための注意点

自分がデマ情報を発信したことはないにしても、例えばTwitterで「情報の真偽を確かめずにリツイートしてしまったことがある」という人は少なからずいるのではないでしょうか。
Twitterの投稿の中には、まるで真実であるかのように自信を持って情報を発信している人や、まるで自分が見てきたかのように情報を発信している人がいますが、情報が真実であるか定かでないことがあります。
そういった情報を、興味本位や軽い気持ちでリツイートしてしまい、もしそれがデマであった場合、今回のように刑事告訴される可能性があります。そして場合によっては刑事告訴だけでなく、被害にあった会社や人から損害賠償請求という民事上での罪にも問われる可能性もあります。

デマ拡散をしないためにはどうすれば良いか?

リツイートする前にその情報が正しいかどうか、情報元を確認することです。情報元が不明の場合や、信頼できない場合にはリツイートはしない、とすることです。
たとえ興味本位であっても、実際にデマで被害を受けた人が出てしまったら、「知らなかった」では済まされません。一人の社員が行った行為でも会社全体に影響をもたらします。

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