最近書店等でインドを解説した書籍をたくさん見かけるようになりました、巷の話題でもよく中国とインドとどちらが日本との関りが深くなるか?等の話題も多く聞かれるように感じます。インド系IT企業を職場とする私にとり一瞬うれしくも感じる瞬間ですが、同時にインド社会、特にIT分野に関しては現実とかけ離れた理解をしている方が大部分だと感じ残念に感じています。そのような誤解をそのままにしておくことは情報誤認のリスクを発生させビジネス展開上にも無駄な費用を発生することにもなります。
本セミナーでは書籍の内容やWebページの内容をそのまま受け取ると、現実とは違ったイメージを持つことが多いインド社会でのIT産業の実際の姿を御紹介します。
したがいまして、統計的調査資料や、企業紹介Webページに掲載されているような建前的な情報提供はここでは扱わずに、私が実際に現地で見て、聞いて、情報収集した内容を中心に皆様のインド社会の誤解を解くことを目的に御紹介します。今回の情報により、インドIT産業を正しく理解し情報誤認リスクを回避して、効率的なビジネスを行う為の手助けになればと願います。
1.インドの概況
正しい理解はコミュニケーションリスクの回避につながります、最近よく中国と対比されるインド、ちょっと解説させて下さい。
2.インド人 IT 技術者は無条件にリスクコントロールを学ぶ
インド人IT技術者の特徴と価値観、バックグラウンドを御紹介します!
私は危機管理はクライシスマネージメントとリスクコントロールに分類されると考えますが、彼らの基本教育は、リスクコントロールを無条件に学びます。
3.IT産業の発展と動向
インドIT業界の発展の経緯を紹介します。
4.ソフトウェア産業発展の為の教育と危機管理科目
IT技術者養成機関としての大学
カリキュラムに含まれる危機管理科目
カリキュラムに含まれるコミュニケーションリスク対策
-日本学の内容
5.インドの5大IT企業の概要
正しい認識はまずはここから。
6.インドIT政策のリスク
政府のIT政策とリスク許容。
-大発展の連続で、競争原理を必要としていない問題点=リスク。
7.インドのシリコンバレーと情報誤認リスク
第二のシリコンバレー:バンガロール・ハイデラバード編
Webで検索すると「第二のシリコンバレー」等と紹介されていますが、実は「第二のシリコンバレー」と言われる場所は2箇所あるのをご存知ですか?
土地、その他の投資をお考えの方は特に御注意下さい!
8.インドIT企業は割切りと危機管理ノウハウの集合体!
インドIT企業は、実は危機管理のノウハウの集合体!だという事実ご御紹介します。
-インド建築物の特徴に見る合理性
-設備に見る危機管理
-セキュリティー確保の考え方
観光案内の写真を見ただけでは、現実の様子とは違ったイメージを持ちます。
ここで少しの写真ですが現実の「第二のシリコンバレー」を御紹介します。
9.バンガロール・写真照会
-市内・エレクトロニクスシティー
10.ハイデラバード・写真照会
-市内・ハイテクシティー
-あるインド巨大IT企業(Satyam)のテクノロジーセンター
(1社の施設で、ハイテクシティー全体以上の規模があります)
*時間がとれれば10~15分の動画で御紹介します
11.結論
御紹介した現実を認識した上で10年後の日本でのインドIT企業の躍進を予測して、我々はどのように対応するかを考えてみて下さい。
あえて簡単な提言をして終わりとします。
●講師プロフィール
中村 宏一 氏
Satyam Computer Services Ltd(インド)プログラムマネージャー
私は経験28 年程のコンピュータ技術者で、ここ10 年程のミッションは主に3つで、
・技術開発での方式検討
・ネットワークセキュリティーの確保
・技術開発におけるプロジェクト管理です。
これらの要素はプロジェクト進行を阻む危機要因と考えられ、その都度経験と応用力をたよりに何とか対処してきましたが、立教大学院「21世紀社会デザイン研究科」にて危機管理の手法を学び仕事に取入れたところ大きな成果を出し、現在はインド系IT企業で「アジア極東戦略の立案と遂行」を担当しています。
昭和53年3月卒 西日本工業大学 電子工学科 卒業
平成18年3月卒業
立教大学院 21世紀社会デザイン研究科(MBA:危機管理専攻) 卒業
http://www.rikkyo.ne.jp/~z3000268/socialdesigner/vol4/p02-shuryousei.html
http://www.rikkyo.ac.jp/~z3000142/sd/syoukai.html