はじめに
我々の人生や社会は、しばしば「好循環」という言葉で語られる局面を経験することがあります。この好循環に至るまで、時に善なることとして、時に悪しきこととして数多くの経験をすることになりますが、好循環は過去のこれら善悪の蓄積の集大成として形作られると考えられます。そして、この循環を駆動する触媒のような存在、つまり目に見えない偉大な力——「サムシンググレイト」——が、まるで慣性の法則のように我々を動かし、つながりのない存在を結びつけるような経験は皆さん、お持ちではないでしょうか。好循環の本質と、目に見えない力がもたらす影響について考察を深めていきたいと考えています。
過去の蓄積としての好循環
好循環は、新しいものが突如として現れるわけではありません。それは過去の選択や行動、経験、さらには人々の交流によって形作られてきた複雑系の中から生まれるものです。一つの成功が次の成功へと繋がり、努力が報われ、その報いが新たな動機、時には試練を生む過程。例えば、企業や組織において、一つの革新が市場で大きな支持を得ることで、さらなる投資や才能の集結を引き寄せ、さらなる革新へと繋がります。このようなプロセスは、個人の生活にも同様に適用できます。努力と成果の蓄積は、自己信頼を生み、より良い選択へと導きます。しかし、忘れてはならないのは、悪循環もまた過去の蓄積によって形作られるという点です。失敗や苦悩の連鎖は、時にその人や組織にとって重い足枷となります。しかし、好循環も悪循環も、それぞれが私たちにとって成長の機会を提供していることは事実として認識しておくことが大事です。その機会(リスク)を生かすには、過去を振り返り、何が積み上げられてきたのかを、あるタイミングで冷静に振り返ってみる必要があります。
目に見えない偉大な力の存在
「サムシンググレイト」と呼ばれるような目に見えない力は、自然界にも、社会にも、個人の中にも息づいています。この力は、人々が意識的に関与していない事象同士を結びつけ、予期せぬ結果や変化を引き起こします。宇宙の調和が、我々には見えない、理解できない法則によって動くように、私たちの行動もまた、この目に見えない、理解できない力によって支えられています。
例えば、慣性の法則のように、一度動き始めたものはそのままの方向に進む傾向があります。この動きは物理的な世界に限らず、思考や感情、社会的な流れにも適用されます。あるアイデアが広まり、一定の支持を得ることで、さらに多くの人々に受け入れられるようになることなどがその例です。この現象が示すのは、目に見えない力が私たちの日々の営みに潜在的に影響を与え続けているということと言い換えても差し支えないのではないでしょうか。
つながりのないもの同士の結びつき
目に見えない力の興味深い特徴は、関連性のないように見える存在同士を結びつける“力”です。これらの結びつきは、偶然のように感じられることもありますが、実際には深層に存在する論理や法則によって決まっていることとも言えます。自然界での生態系の調和や経済的な市場の動き、人間関係のネットワークはその一例です。
例えば、異なる分野の研究者が偶然の出会いを通じて新しいアイデアを生み出し、それが社会に大きな変化をもたらすことがあります。宿命、運命とも表現されることもありますが、これらの出会いは、目に見えない力の働きにより引き寄せられたと言えるでしょう。
おわりに
好循環は過去の蓄積によって成り立ち、目に見えない偉大な力がその動きを一気に加速させていきます。そして、これらの力はつながりのないように思える存在同士を結びつけ、予期せぬ結果を生み出すという神秘的な性質を持ちます。このテーマに基づいて考えると、我々はどのような状況においても、過去の影響を受けつつも未来への希望を持つことができるでしょう。そして、その目に見えない力を信頼することで、好循環の中で成長し続ける道を歩むことができるはずです。済んだことを忘れる、消すというのではなく、蓄積されていくと捉えることが、一人ひとりが歴史を作り上げていく、将来の子孫へ引き渡していく、大きな意味でのリスク対策への教訓となるのではないでしょうか。
株式会社シー・クレド
代表取締役 乙守 栄一