「リスクマネジメントの王道」ネタ「安心・安全・快適に生活する方法」も6回目となり今回で最後となりました。
日常生活を営む上で様々なリスクが発生しますが、その大部分はちょっとした心がけと、予め適切な知識を持っていれば回避可能な部分も多いと信じます。この記事を読むことによりリスクに対する心構えとなり、いざという時にあわてずに対処する助けとなれれば幸いです。
なお、このシリーズの取扱い対象は個人及び家族の単位までとします。
第6回 火災への備え
今回は防災関連情報には欠かせない火災がテーマです。火災対策は防ぐことと、起きたときの対策に分けられますが、今回「トラッキング火災」を例に、防ぐ為の方法をまとめます。
ここでの防ぐ対策は、主に人間の注意によるのではなく、器具によるものが主となります。実際の問題として、「トラッキング火災」への備えのみに、常に注意を続けるのは不可能です。しかしながら安全性の高い器具を使用すればそれだけでもリスクの軽減に繋がります。
*ここで御紹介する器具を使えば、安全性の向上が期待できますが、安全性が保障されるわけではありません!(念の為おことわりしておきます)
■トラッキング火災
皆さん、トラッキング火災という言葉を御存知でしょうか?
一般家庭や職場でも、器具の差し込みプラグをコンセントへ差し込んだままで、長期にわたり器具を使用するのは一般的に行われていることでしょう。実はこの事が原因でトラッキング火災は起こります。
① トラッキング現象とは
ディスクトップパソコン、テレビ、エアコンと言った電気器具の電源プラグを、コンセントや、テーブルタップに長期間差し込んだままで使用し続けると、コンセントとプラグとの隙間にほこりが溜まります。
ここまではあまり問題にはならないのですが、このほこりが湿気を吸収することによってプラグの電極間で火花放電が発生して、その結果発熱して発火する現象を「トラッキング現象」と言います。当然火災の原因となります。
*右の写真は発火例です。
② トラッキング現象が発生しやすい場所
ほこりと、湿気が原因ですから、家具の裏側等ほこりが溜まりやすい場所にあるコンセントへ長期間、電気器具のプラグを差し込んだまま使用している場所が危険です。
③ 基本的なトラッキング現象防止対策
●大掃除などタイミングを決めて、コンセント周辺の原因の一つである、ほこりを掃除して取り除く。
まあ、このへんの対策が現実的だと考えます。見た目も綺麗になるわけですから。
●長期間使用しない電気器具の差し込みは、コンセントから抜いておく。
●主に差し込みプラグでの電極間に溜まった「ゴミ」を定期的にチェックして掃除する。
こちらは、トラッキング火災のみの予防対策として定期的に実行するのは現実的ではないでしょう。
■現実的なトラッキング現象防止対策
手軽に行える防止策は3種類が考えられます。3種類とは、3種類の器具を使うという意味ですが、3種類全てを使う必要はなく、1種類の器具を使っても十分な効果が期待できます。
ポイントは、タンスの裏のコンセントや、冷蔵庫のように1年中プラグを差し込んだ状態で使用する部分に取り入れれば安心でしょう。
① トラッキング防止プラグ
発火ポイントである、電源プラグの刃の根元を精密成型された絶縁樹脂で覆った「タイトラプラグ」が大手電気メーカ等から発売されています。当然のことながら、このようなプラグのみ購入してきて素人が勝手に電気器具のプラグを交換することはお勧めできません。
テーブルタップ等を購入する場合には、差し込みプラグに「タイトラプラグ」が使われている器具を購入することをお勧めします。
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筆者が使っているトラッキング対策プラグ:「タイトラプラグ」です。
秋葉原で1000円程度で購入できます。
左:全体写真で
右:プラグ部分の拡大図です
金属部分の根元(赤い矢印)が樹脂でコーティングされています。 |
② 既存の差し込みプラグへ専用キャップを取り付ける
発火ポイントである、電源プラグの刃の根元を精密成型された絶縁樹脂で覆う、のは上記と同じですが、こちらの器具は既存の差し込みプラグの金属部分へ絶縁樹脂を接着剤で貼り付けるところが違います。
特に交換する必要もなく、手軽で効果も期待できますのでお勧めの方法です。
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筆者が使っているプラグ取り付け用の専用キャップ:「タイトラキャップ」です。
15組程度のプラグへ取り付け可能で、専用接着剤付きで、秋葉原で3000円程度で購入できます。
左:プラグ取り付け用のキャップと接着剤
右:取り付けたプラグ部分の拡大図です
キャップは以外とシッカリ固定されます |

③ シャッター付きコンセント
差し込みプラグの口がシャッター構造でできていて、ゴミが溜まりにくくなっています。手軽に導入できるタイプでは、テーブルタップでしょう。
この器具も大型電器店で「シャッター付きのコンセント」と言えば、直ぐに売り場を教えてもらえます。
*右の写真は、差し込み口の拡大写真で、シャッターが見えています。
■対策器具の購入方法
以外にも?駅前の大型電器店で、「トラッキング火災対策のプラグは何処ですか?」と聞けば、アッサリと場所を教えてくれます。地方ですと大型電気店の通信販売でも簡単に手にはいります。
■最後に
東京消防庁のホームページによれば東京消防庁管内では平成18年中、84件のトラッキング火災が発生しているもようで大した数ではないとも考えられ、当初の予定では他の火災予防方法の一部として軽くご紹介する予定でした。
実は筆者の友人が最近トラッキングによる出火を経験しました、筆者の友人ですから当然?IT マニアで机の下はタコ足配線状態、ほこりも十分で条件が整っていたわけです。幸い友人が出火場所にいたことから対象のテーブルタップをコンセントから引き抜いて大事にはいたらなかった様子です。
筆者の身近に「トラッキング火災」の体験者が出たことから、今回は「トラッキング火災」という火災を知っていただくことに主眼をおきました。
たしかに「安心・安全・快適な生活」は各人の意識と注意が重要ですが、常にあらゆることに注意を払うのは不可能でもあります。そこで、対策の一部を有効な器具にまかせるのは必要なことではないかと考えご紹介しました。
☆今後の予定
このシリーズも今回で最後となりましたが、例のごとく?次回作の予定があります。
来月別のテーマでおめにかかれれば幸いです。 |